はなしが歯を取り戻したはなし [時事雑感]
昨年12月10日付のこのblogで『「はなし」になったはなし』を書いた。その後日譚である。2か月あまりもかかって、やっと新しい上の義歯ができてきた。
歯根までぐらぐらしていた歯を抜き、比較的しっかりしていた歯根2本は残すことになって金属のキャップを被せた。抜歯後ぶよぶよしていた歯茎が完全に固まるのを待って、義歯の型採りをする。それで期間がかかったのである。
前回書いたように、下の義歯は歯茎との接触面に生体シリコンを貼り付けて密着性を高める「コンフォート」という歯にしてもらったが、今回上の義歯は歯科医の勧めで超精密義歯というのにした。歯茎と口蓋の形を精密に写し取って、ぴったりと隙間なく吸いつくように装着する技術である。BPSシステムといい、リヒテンシュタインの会社が開発した。日本ではまだ採用している歯科医は少ない。
上の歯にもコンフォート技術を使うと厚みが増し嵩が大きくなって脱着しにくい。シリコンは断熱材だから、食べ物の温度が伝わらないので実用上問題がある。薄い金属床の超精密義歯は食べ物の温度も自然に伝わって違和感がないからとの理由だ。出来上がった歯は確かにぴったりくっついて、これまで頼っていた義歯安定剤から解放された。出来たばかりでまだ慣れていないが調子はよいようだ。
コンフォートも超精密義歯も保険が適用されない。保険外だと一般に何十万円や百万円もすると思われがちだが、総入れ歯でもインプラント1本分の施療費より安く、リーズナブルな費用だった。年金暮らしの老人には嬉しいことだ。
過日テレビ報道で日本の歯科医院の数はコンビニエンス・ストアの数より多いと知って驚いた。人口の高齢化に伴い歯科医の需要も増えると踏んで歯科医を目指す人が多いのだろうが、需要を上回ってしまったらしい。金になるインプラントを患者の同意なしに施術して荒稼ぎしていた歯科医が自殺するニュースもあった。
義歯を必要する高齢者は増えている。義歯の技術は年々進化している。常に新しい技術を取り入れないと生き残れないのは歯科医だけではない。痛くない、外れない、よく噛める義歯は必ずできますと、情熱を燃やしている歯科医に偶然にネット上で出遭って幸運であった。インターネットの効用である。
http://www.nakagawa-shika-clinic.com/treatment/artifical.html







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